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松岡正剛・ISIS本座より『グローバリズムという妄想』

松岡正剛・ISIS本座より

千夜千冊連環編1357夜

ジョン・グレイ『グローバリズムという妄想』

http://www.honza.jp/author/1/matsuoka_seigow?archive=all&month=4&year=2010

 ・世界市場の崩壊は、想像もできない帰結を伴う衝撃

に満ちた出来事だろう。しかし、私には今のシステムが

続くと想像することはもっと難しい。・・・ジョージ・ソロス

 ・破滅の起こりは、自己規制力のある市場システムを

作り上げようという経済リベラル思想のユートピア的試

みにある。・・・カール・ポランニー

グローバリズムという妄想 Book グローバリズムという妄想

著者:ジョン グレイ
販売元:日本経済新聞社
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1999年刊の本書、10年も前にこんな目から鱗の本が

出ていたのに、松岡先生も遅いのではありませんか。

最近この10年間の№1に選ばれたジャレット・ダイヤモ

ンドの『銃・病原菌・鉄』も1997年だったか?この本、

途端に市立図書館の予約が満杯になっています。

サッチャーが100年ぶりにイギリスに自由放任主義の経

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Book 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

著者:ジャレド ダイアモンド
販売元:草思社
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済を推し進め、国営企業を次々に民営化してゆくと、瞬

く間に社会は荒れに荒れ、刑務所は満杯になってしま

った。続くレーガンからのアメリカは、微罪ではとても

刑務所へは入れてもらえない社会を創りあげてきた。

アメリカ、アメリカと草木もなびく日本。いたるところに

監視カメラが取り付けられる今日この頃。そのせいか

知らないが、竹中・小泉旋風の残滓がいまだ其処此処

みられる日本では、不思議に犯罪率は減り続けている

のだそうな。しかし、この近所では放火が続き高齢者が

焼死したり火傷を負ったりして自警団でも作らなければ

という感じなのに、それを誰も言い出さない。言い出し

たらまずは自分から率先して寝ずの番をしなければなら

なくなるからなのか。グローバリズムの大波をうけて、

自己責任が大手を振って歩いた結果、町内で寄り合っ

て話をする場も今や無くなってしまったのだ。商店街の

中は閑古鳥が鳴くほど暇なわけだが、誰も外へ出てこ

ない。家の中に籠って、偏差値の高い高給取りのテレビ

マンのつくった安易な番組でもみているのだろうか。

わが店では、お金にならない仕事が山ほどあって夜に

なると60路にはくたびれてつらい。ボロ家ほど放火者

のヤル気を起こさせるというので、さらに心配だ。

 ・自由市場への道を開きそれを閉ざすことなく維持し

たのは、継続的で、中央から組織されたコントロール

された介入の途方もない増大だった。・・・カール・

ポランニー

<本書52ページから> 自由市場の永久革命は過去の権威を

すべて否定する。それは前例を無効にし、記憶の糸を断ち切

り、固有の知識を粉砕する。どんな公共の善よりも個人の選択

に特権を付与することによって、それは様々な関係を取り消し

可能でかりそめのものにする傾向がある。選択だけが文句なし

の価値であり、欲望は際限のないものだと考えられている文化

においては、離婚訴訟を起こすことと中古自動車の取引との間

にどんな相違があるだろうか。自由市場のこの論理、すなわち

すべての関係は消費財になるという論理は、その信奉者たちに

よって憤然と否定されている。しかし、それは自由市場が支配的

な社会においては日常の暮らしの中であまりにも明白なのである。

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