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井上ひさし著『一週間』

ソヴィエト・ロシアに抑留された関東軍・旧満

、他の在留邦人について興味深い

井上ひさし著『一週間』

一週間 Book 一週間

著者:井上 ひさし
販売元:新潮社
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ウィキペディア (Wikipedia) より

終戦時、ソ連の占領した満州・樺太・千島には軍民あわせ約

272万6千人の日本人がいたが、このうち約107万人が終戦

後シベリアやソ連各地に送られ強制労働させられたと見られ

ている。アメリカの研究者ウイリアム・ニンモ著『検証-シベ

リア抑留』によれば、確認済みの死者は25万4千人、行方不

明・推定死亡者は9万3千名で、事実上、約34万人の日本人

が死亡したという。また1945年から1949年までの4年間だけ

で、ソ連での日本人捕虜の死亡者は、37万4041人にのぼる

という調査結果もある。

 これまで高杉一郎『極光のかげに』や「暁に

祈る事件」を扱った胡桃沢耕史『黒パン俘虜

記』などを読んでいたが、本書は遅筆で名高

者により6年間にわたって分載されたも

ので、巻末掲載の資料の多さにも著者の熱

筆がうかがわれ、満州はもちろん中央アジア、

コーカサス、モスクワに近いところまで展開し

ていた日本人捕虜(収容所)の実態をわずか

「1週間」とう時間のなかに多彩に展開させ

ていて、に興味深い。

 200万人以上いたドイツ軍の

捕虜は、休戦協定時にハーグ陸戦協定の俘

虜事項をソヴィエトとの間で確認し、第3国の

赤十字委員会を経由して祖国の家族との通

や慰問品の受け取りを確保していたのに、

関東軍の責任者(かの瀬島龍三参謀中佐も

席)たちは休戦協定の時に、一言も部下で

ある兵隊の待遇について述べずに、収容所

内では戦争が終了しているのに日本軍の階

級制を維持し続け、将校は強制労働をまぬ

かれ、食料も上官にピンはねされる兵隊たち

よりもはるかに多かた。私も商店街にある

時計屋さんから、父親がシベリアに抑留され

ていて、班長だった時計屋さんの父親はロシ

ア兵の時計(日本人から取り上げたものが多

かった)の修理を請け負い、食料を手に入れ

て部下にも配ったので、その班の兵隊は全

員無事に帰還できたそうだ。帰還した後も農

業をしている昔の部下からは、毎年新米が

送られてきたという話をきいたことがある。

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